根強い大企業志向…学生20万人、中小にソッポ
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/syuukatsu/snews/20121107-OYT8T00320.htm
「ゆとり世代の安定志向」とか言う人もいますが…、
個人的には大企業志向大いに結構、と思いますけどね。
やはり大企業の方が優れている面が多いのは確かですから。
大企業も決して楽ではないのを認識しているかは謎ですが。
私は、以下2つの要因から大企業志向は当面変わらないと思います。
<学生側の要因>
特別な能力がない学生にとっては、就職は会社員としての身分を
得る代わりに、その会社に人生をゆだねるという決断になります。
それなら、明日の存続もわからない中小企業ではなく、大企業に
自分の人生をゆだねたいと考えるのは自然なことであります。
しかし、キョービ、大企業も安泰ではありません。本当の意味の
安泰とはどんな環境でも生きていける能力(=強み)です。
但し、このような能力は教育されて身につくものではありませんし、
年端もいかない学生自身に高い自主性をを求めるのも酷でしょう。
<企業側の要因>
人事採用担当者が、個人の能力を見極めて採用できれば変わるの
かもしれませんが、中途採用も含めて、非常に多くの応募者から、
学歴以外の要素で選別する大変さを考えれば、これも酷です。
学歴が一番個人の基礎的能力と相関しやすいのは、新卒時です。
だから、大企業としても、手っ取り早く一定以上の能力の人材を
確保したいので、就職市場は相変わらず新卒至上主義なのです。
これに伴い、選別が蓄積されていく結果、中小企業から大企業
への転職は、たとえ能力があっても非常に狭き門で、大企業に
入れるのは、新卒時だけの一生に一回のチャンスなのです。
であれば、学生がチャレンジするのも当然でしょう。
では、中小企業はどうすればよいか。答えはシンプルです。
一定レベルに至るまでの育成は大企業に任せればいいのです。
今後も優秀な能力を持て余す人々が、様々な理由で大企業から
たくさん市場に出てきます。それを活用するすべがあれば、
新卒採用にこだわる必要は全くないかと思います。
但し、そのためには、きちんとした処遇と、活躍できるだけ
の権限を与えて、「場」を作り出せるかが重要と思います。
個人的には「女性」がターゲットかな、と思いますけどね。
最後に、アメリカでは最も優秀な学生は「起業」するそうです。
もちろん、社会風土的な差はあるものの、この辺からもう既に
後れを取っている気持ちになりますね。
公認会計士・税理士
大塚祐介
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