社員が発明した特許は会社のものなのか、個人のものなのか。
http://www.asahi.com/articles/ASG523JV4G52ULFA00C.html法律の事はよくわかんないですけど、これだけは言える。
企業に所属する研究者なんて、吉本に所属する芸人とか、
レコード会社に所属するミュージシャンとかと同じですよ。
既に売れている先輩芸人や先輩ミュージシャンが稼いできた
お金で、売れるまで「自分の芸を磨く」ことに打ち込める
環境を用意してもらってるのです。
それを、たまたま「当たり」を引いたからといって、
勘違いしてはいけない。
まあ、百歩譲って、「当たり」を引いたのが研究者の能力に
よったものだったとしても、
事業化できる量産体制を整えるのは誰?
顧客に届くマーケティング費用を出すのは誰?
見込み通りにいかなかった時にリスクを負うのは誰?
これらは全て経営者ですよね。
でも、うまくできていて、ずっと結果が出せなかったから
といって、それまでの研究費を返せとも言われないわけです。
基本的には企業での研究開発って、100に1つの当たりが
でるまでに、残りの99は死ぬんですよ。
つまり、運よく1の当たりを引いた研究者だけに大きな対価
を与えるのは、経営的には正直バランスが合わないわけです。
で、そんなに儲けたいなら、雇われ研究者なんてやってないで、
独立すればいいんです。今は技術系のベンチャーを支援する
ベンチャーキャピタルも随分整備されてきましたから。
ただ、独立して成功する研究者の方は、ピュアな研究者的情熱
だけでなく、経営的感覚も持っていらっしゃるように感じます。
優秀な、そして野心ある研究者の方々は、独立される前に、
そのあたりを胸に手を当てて考えてみて頂ければと思います。
公認会計士・税理士
大塚祐介
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